天鉄局NB運転区

国鉄天王寺鉄道管理局で活躍した車両の話題を中心に、鉄道模型(Nゲージ)とBトレインの話題なども記してゆきます。

カニ22という車両(その2:あさかぜ運用)

昭和35年と昭和38年の2回に亘り合計6両が新造されたカニ22。
MGを搭載し、電源取得のために客車ながらパンタグラフを搭載するという変わった外見が注目を集めました。

しかし、誕生後すぐに51番はMGを撤去され(しかしパンタグラフは搭載したまま)「はやぶさ」用の予備電源車となり、1・2番は「さくら」に限定され使用されました。

自重が重いなどのデメリットがあったにも関わらず、昭和38年には3,52,53の3両が「みずほ」用として追加製造され運用につきます。この頃までに「はやぶさ」用のカニ22-51はパンタグラフも撤去されたようです。

全6両が出揃ったカニ22ですが「さくら」「みずほ」はそれぞれ所要2編成ですので、全4両があれば運用は間に合います。
既述の通り51については「はやぶさ」用の予備電源車としてMGを撤去していますから、マニ20の互換電源車として考えて良いでしょう。

昭和38年の「みずほ」20系運行開始当時は20系による列車は「あさかぜ」「さくら」「はやぶさ」「みずほ」の4列車。
4列車とも1往復の運行ですが「はやぶさ」だけは運行距離との兼ね合いで所要3編成を必要としました。
したがって必要な電源車は9両。
当時、品川客車区にはマニ20が3両、カニ22が6両、カニ21が3両在籍していました。合計12両。

 これまでの情報から推測すると
「あさかぜ」電源車カニ21:所要2に対しカニ21は3両
「さくら」「みずほ」電源車カニ22:所要4に対しカニ22は5両
はやぶさ」電源車マニ20・カニ22ー51:所要3に対し電源車は4両
と、いずれの列車も予備電源車が確保できている状況となります。

ところで、日車夢工房のページには昭和39年から40年10月改正まで「あさかぜ」運用にカニ22形が用いられていたとあります。
国鉄20系 編成・列車写真 日車夢工房 ≪鉄道知識の壺≫

そうすると「はやぶさ」にはMGを降ろしたカニ22を予備電源車として確保しましたが「あさかぜ」「さくら」「みずほ」については電源車は共通運用となっていたのでしょうかね。

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