KATOから キハ81系「くろしお」は随分以前に発売されており、当鉄道局にも配備されております。
KATOのキハ81系は「くろしお」発売より前に、レジェンドコレクションとして「はつかり」が発売されていましたが、今回「いなほ・つばさ」が発売になるようです。同時に、キサシ80からの改造車キシ80-900番代と、キロ80の先頭車改造車キハ82-900番代も発売されます。
詳しい方はご存知の通り、キハ81は最初「はつかり」に充当され「はつかり」の電車化に伴い約1年間「つばさ」に充当された後は、尾久から秋田に転属となり新設された特急「つばさ」と、その間合い運用で新設された特急「ひたち」に充当されます。そして昭和47年の両列車電車化に伴い、キハ81は全車和歌山に転属となり「くろしお」に充当されその生涯を終えることとなります。
一方、「くろしお」は昭和40年に新設された特急で、キハ82を用いて運転を開始しています。利用者は年々増加し運行本数も増えますが、付属編成の増結数も増加し、昭和47年にキハ81等の転属により両数をまかなうこととなったようです。
このキハ81が転属してくる少し前、僅か1年半程度の期間ではありましたが、キハ82-900番代が所属していたことがあります。そこで、現行のキハ81「くろしお」セットの車両とキハ82-900番代で、車番の整合性がとれて編成が組めるのか検証してみたいと思います。
まず、KATOから発売されるキハ82-900ですが、サイト情報によるとキハ82-901という車番のようです。和歌山機関区に転属してきたのはキハ82-902ですので、まぁ車番違いと言ってしまえばそれまでなんですが、ここは目をつぶることにします(苦笑
※新製品 7月発売※キハ82 900 【KATO・6068】「鉄道模型 Nゲージ カトー」
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さて、キハ82-902の和歌山機関区所属時期は昭和45年9月22日付で鹿児島から転属してきて、昭和47年3月6日付で秋田に転属するまでの期間です。
ちなみにキハ81形の全6両が秋田から和歌山に転属してくるのは昭和47年10月1日付。つまり秋田では一緒に仕業に就いていた可能性はありますね。
キハ82-902の転入から転出の期間に和歌山機関区のキハ82系気動車の移動は一切ありませんから、転入時(転出時)の所属車両を調べればよいということになります。*1
キハ82 |
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19両 | ||||||||||||||||||||||||||||||
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キハ80 |
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25両 | ||||||||||||||||||||||||||||||
キロ80 |
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12両 | ||||||||||||||||||||||||||||||
キシ80 |
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9両 |
上記表の赤文字は、KATOの「くろしお」セット(基本・増結)に含まれる車両です。両セットで10両編成ですが8両が該当していることから、両先頭車となるキハ81-3とキハ81-5以外は全て在籍車両ということになります。
ではこの時期に組まれていた編成ですが、2種類ありました。
天王寺~名古屋(←亀山)
キハ82-キロ80-キロ80-キシ80-キハ80-キハ80-キハ82
天王寺~紀伊勝浦・新宮
キハ82-キロ80-キシ80-キハ80-キハ80-キハ80-キハ82
天王寺~名古屋を通し運転するキロが2両(亀山で進行方向が変わるため、天王寺・名古屋いずれも出発時は左側が先頭)という7両編成が2本と、天王寺から新宮折返しのキロが1両という7両編成が5本組成されていたようです。*2
キハ82-901とキハ82-902の違いがあったのかは不明ですが、両者とも大宮工場で改造されており仕様に大きな違いはなかったのではないでしょうか。*3
以上から、KATOから発売される 6068「キハ82 900」の車番のみ変更すれば、くろしおに組み込んでも問題なさそうです。