天鉄局NB運転区

国鉄天王寺鉄道管理局で活躍した車両の話題を中心に、鉄道模型(Nゲージ)とBトレインの話題なども記してゆきます。

20系客車の室内灯について

夜行列車を模型で走らせる時、先頭車の前照灯や、後尾車の尾灯は勿論ですが、各車両に室内灯をつけたいものですよね。

車端部となる車両には、前照灯や尾灯が標準で組み込まれた模型も多くなっていますが、流石に室内灯はオプションです。

昔は豆電球(というか麦球)の室内灯でしたが、現在はLEDを用いた室内灯が主流となっていますね。
LEDの色も白から、フィルターを用いて黄色がかった色にしたり、電球色LEDのものがあったりと、車内の色合いも好みで調整できたりします。

比較的よく見かけるのは、普通車は白色にして、グリーン車は電球色というパターンですが、実車はかならずしもそうではなく、特に昭和の車両となるとまったく当てはまらないように思います。

という訳で(?)、当局に比較的大所帯で所属している20系客車の、実車の室内灯について調べてみました。

 

用いた資料は『最新20系特急客車 関西鉄道学園編』というもの。
昭和41年10月15日印刷、昭和41年10月25日発行で、編者は関西鉄道学園、発行所は交友社となっています。

入手困難な本かどうかは知りません(古いので入手困難だと想像されれる)が、交友社の鉄道図書館サイトで閲覧することができます。

交友社 鉄道図書館TOPページ*1

 

この本の第2章に「2-8電気装置」として「形式別けい光燈および白熱電燈設備」という項目があります。

ここには各形式別に使用されている灯具が事細かにしるされています。ちなみに20系客車の場合は予備灯、尾灯など以外は蛍光燈が用いられていると記されています。

車内各所の電灯について事細かに抜粋するのは模型化に関しては無意味ですので、主たる天井灯について抜粋します。

 

形式 蛍光管種類 起動方式 備考
カニ21 FLR-40W ピットスタート  
ナロネ21 FLR-40W ピットスタート  
ナシ20 FLR-40W-DL ピットスタート 日車:半間接照明
日立:間接照明
ナハネ20 FCL-40W グロースタート  
ナハネフ22 FCL-40W グロースタート  
ナハネフ23 FCL-40W グロースタート  
ナハフ20 FLR-40W ピットスタート  
ナハ20 FLR-40W ピットスタート  

 

蛍光管の記号については、
冒頭の Fが蛍光放電管を表しており
2番目が Lは直管、Cは環状
3番目が Rはラピットスタート、Lはグロースタート
を意味します。ハイフンの後ろの数字はワット数でその後ろの記号が蛍光管の色を表します。
Wは白色、DLは天然色(そしてDは昼光色)を表します。

20系が活躍していた当時を記憶している方は、列車の室内灯は割と白色が多かった印象があるのではないでしょうか。

少なくとも、ナハネとナロネで室内灯の色を変える必要性はなく、もし少し変化を持たせたいのであればナシのみ色を少し変えてやるのが良いかもしれませんね。

*1:このサイトは近々移転しますが・・・