天鉄局NB運転区

国鉄天王寺鉄道管理局で活躍した車両の話題を中心に、鉄道模型(Nゲージ)とBトレインの話題なども記してゆきます。

カニ22という車輌(その3:パンタグラフ撤去)

独特の外見を持つ電源車 カニ22 について考察しています。

カニ22という車両(その1) - 天鉄局NB運転区

カニ22という車両(その2:あさかぜ運用) - 天鉄局NB運転区

昭和38年には全6両が出揃ったカニ22ですが、51番のみ昭和35年の落成直後にMGを撤去されました。当初はMG再搭載を見越してパンタグラフは搭載されたままでしたが、昭和38年頃までにパンタグラフが撤去されたようです。

昭和40年には「さくら」の佐世保入線対策として52番と53番のパンタグラフが撤去されました。
パンタグラフが乗ったままの1~3番の3両は「あさかぜ」「みずほ」共通運用で使用されたようです。
もっとも「あさかぜ」「みずほ」ともに所要2編成ですので、カニ21・カニ22(1~3)が共通で使用されたということでしょうね。

整理しますと、
・カニ22 1 パンタあり「あさかぜ」「みずほ」
・カニ22 2 同上
・カニ22 3 同上
・カニ2251 パンタ撤去「はやぶさ
・カニ2252 パンタ撤去「さくら」
・カニ2253 同上
という具合に、日車製の3両はパンタあり、日立製の3両はパンタなしという状況だったようです。(昭和40年頃)

そして昭和40年10月には51番は品川から門司へと転属になりました。「みずほ」の分割編成用電源車として充当されたようです。
したがってこの時点で「はやぶさ」へのカニ22充当はなくなったと考えられます。

昭和38年12月よりブルートレインの牽引機はEF58からEF60-500番代へと変更になっていますから、パンタなしカニ22の「さくら」はEF60-500が正解ということになります。

こうして品川と(1両だけですが)門司に別れて配置されることになったカニ22ですが、昭和43年10月に全車向日町客車区に集められました。このときに1~3番の3両もMGとパンタを撤去されます。そして大ムコに転属し「あかつき」にカニ22は充当されることになるのです。

ナハネ20×2

先日からカニ22の話ばかりですが・・・(笑

KATOの「さくら」セット(カニ22パンタありの方)を入手したのでどの編成を組成するかで悩んでいます。勿論フル編成です。

ちなみにおさらいしておくと、KATOの「さくら」セットに入っているのは
・カニ22-2
・ナロネ22-1
・ナロ20-2
・ナシ20-51
・ナハフ21-4
・ナハネ20-66
・ナハフ20-53
という構成。

で、セットに付随している編成表によると

さくら(昭和38年ころ)
カニ22-ナロネ22-ナロ20-ナシ20-ナハネ20-ナハネ20-ナハネ20-ナハフ21-ナロネ21-ナハネ20-ナハネ20-ナハネ20-ナハネ20-ナハネ20-ナハフ20

はやぶさ(昭和38年ころ)
カニ22-ナロネ22-ナロ20-ナシ20-ナハネ20-ナハネ20-ナハネ20-ナハフ21-ナハネ21-ナハネ20-ナハネ20-ナハネ20-ナハネ20-ナハネ20-ナハフ20

みずほ(昭和38年ころ)
カニ22-ナロネ22-ナシ20-ナハネ20-ナハネ20-ナハネ20-ナハネ20-ナハネ20-ナハフ21-ナロネ21-ナハネ20-ナハネ20-ナハネ20-ナハネ20-ナハフ20

となっています。
つまり
さくら→ナロネ21×1、ナハネ20×7
はやぶさ→ナハネ20×8
みずほ→ナロネ21×1、ナハネ20×8
が追加で必要ということになります。

現在当区にはナロネ21×2、ナハネ20×6は余剰車として在籍していましたから、ナハネ20×2を補充すれば、上記のどの編成も組成できます。

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カニ22という車両(その2:あさかぜ運用)

昭和35年と昭和38年の2回に亘り合計6両が新造されたカニ22。
MGを搭載し、電源取得のために客車ながらパンタグラフを搭載するという変わった外見が注目を集めました。

しかし、誕生後すぐに51番はMGを撤去され(しかしパンタグラフは搭載したまま)「はやぶさ」用の予備電源車となり、1・2番は「さくら」に限定され使用されました。

自重が重いなどのデメリットがあったにも関わらず、昭和38年には3,52,53の3両が「みずほ」用として追加製造され運用につきます。この頃までに「はやぶさ」用のカニ22-51はパンタグラフも撤去されたようです。

全6両が出揃ったカニ22ですが「さくら」「みずほ」はそれぞれ所要2編成ですので、全4両があれば運用は間に合います。
既述の通り51については「はやぶさ」用の予備電源車としてMGを撤去していますから、マニ20の互換電源車として考えて良いでしょう。

昭和38年の「みずほ」20系運行開始当時は20系による列車は「あさかぜ」「さくら」「はやぶさ」「みずほ」の4列車。
4列車とも1往復の運行ですが「はやぶさ」だけは運行距離との兼ね合いで所要3編成を必要としました。
したがって必要な電源車は9両。
当時、品川客車区にはマニ20が3両、カニ22が6両、カニ21が3両在籍していました。合計12両。

 これまでの情報から推測すると
「あさかぜ」電源車カニ21:所要2に対しカニ21は3両
「さくら」「みずほ」電源車カニ22:所要4に対しカニ22は5両
はやぶさ」電源車マニ20・カニ22ー51:所要3に対し電源車は4両
と、いずれの列車も予備電源車が確保できている状況となります。

ところで、日車夢工房のページには昭和39年から40年10月改正まで「あさかぜ」運用にカニ22形が用いられていたとあります。
国鉄20系 編成・列車写真 日車夢工房 ≪鉄道知識の壺≫

そうすると「はやぶさ」にはMGを降ろしたカニ22を予備電源車として確保しましたが「あさかぜ」「さくら」「みずほ」については電源車は共通運用となっていたのでしょうかね。

ef5866.hateblo.jp

ゴーサントオ改正前夜の銀河

ゴーサントオのダイヤ改正(昭和53年10月2日)では、それまで上下ともに1号、2号・・・と付されていた列車名を、下り列車は奇数号、上り列車は偶数号の号数を付番することになったダイヤ改正です。

つまり、それまでは特急あずさ上り1号、特急あずさ下り1号が存在していたのに、この改正からは上り列車は1号・3号・・・、下り列車は2号・4号・・・となったのです。
かの有名な「8時丁度のあずさ2号」が新宿駅から出発することはなくなったのです(笑

そんなゴーサントオですが、国鉄発足以来の「列車キロ削減」改正でした。
東海道・山陽新幹線の全線開業(東京~博多)を昭和50年に完了し、様々な輸送体系の見直しが必要となり、大きな転換期を迎えたダイヤ改正でした。

 

とは言え、寝台急行銀河には大きな変化はなく、相変わらず大ミハの20系寝台車を、[宮]のEF58が牽引する状況でした。
この時期の各車両の所属状況は以下のとおりです。(宮原機関区については昭和54年4月1日現在を記載)

 

宮原客車区

ナロネ21
121,126,130

ナハネ20
39,40,43,102,105,120,121,122,124,139,142,205,227,228,229,230,233,234,236,304

ナハネフ22
6,15,16

ナハネフ23
2,15,16

カヤ21
8,17,19

 

宮原機関区

EF58
44~48,53~57,75,76,91~101,125~128,138~140,142~143,146~147,149~150,170~171

287系 くろしお

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久々に天鉄局らしい車両が入線しました。
(といってもJR化後の車両だから厳密には天鉄局とは関係ないw)

287系くろしおです。(ただし付属編成のみ)

状態の良い中古がネットで安く出ていたんですね。
おもわず買ってしまいましたw

カニ22という車両(その1)

天鉄局とは縁もゆかりもない車両ですが、しばらくカニ22にお付き合いください(笑

この車両を見たのは(いや、実物は一度も見たことがないのだが)多分小学校に上る前。鉄道の絵本だったと思います。
ブルートレインの車両なのに、客車なのにパンタグラフがついた変わった車両があるという印象が強烈に残っています。

その後も、交通科学館などに行った時にカニ22の模型を見たような気がします。

いずれにしても、そんな気になる存在だったカニ22は中学生の時に購入したKATOの旧20系を改造して作成しました。その写真は以前にこのブログでも掲載したとおりです。(その後、尾久回送で転属してゆきましたが・・・)

 

 

そして、なんちゃってカニ22を作成して早数十年。いよいよKATOから製品化されたカニ22が入線してきました。(ここまでも以前にブログで記載の通り)

 

ここで、改めてカニ22という車両について詳しく調べてみることにしました。
なにしろ「はやぶさ」用に誕生した車両ながら、実際には「さくら」に充当され、しかも数年でパンタグラグが撤去されてしまったとかで、KATOからもパンタ撤去後の「さくら」が製品化されたほどですから・・・。
しかし「みずほ」や「あさかぜ」にもパンタ付きカニ22が充当されている写真もネット上で見ることが出来、一体どのような車両だったのだろうかと・・・。

調べてみると、なかなか興味深い車両のようです。(今更w)

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カニ22

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念願かなって入線したカニ22。

はやぶさのテールマークがついていますが、これから整備して変更予定。

「さくら」と思っていましたが、「みずほ」か「あさかぜ」になる予定。

「さくら」はパンタ撤去後版を入線させようかと・・・。